ドライクリーニングとは何か?自宅で洗濯できない衣類などを紹介!

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「購入したワンピースにドライクリーニングのマークが付いていた」「毎回洗濯の度にクリーニング店に出さないといけないの?」「自宅で洗えるって聞いたこともあるけれど、そもそもドライクリーニングって何?」と、ドライクリーニングに対して、素朴な疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。今回は、ドライクリーニングのしくみ、メリット・デメリット、溶剤の特徴、洗濯表示の真実、自宅で洗える衣類など、ドライクリーニングにまつわるアレコレをまとめてご紹介します。

ドライクリーニングとは?

ドライクリーニングとは、水を使わずに油を原料にした特殊な溶剤を使って、衣類へのダメージを抑えた洗浄方法で、1800年頃にフランスで開発されました。ドライクリーニングの対象となるのは、水で洗うと形崩れや縮み、色落ちなどが生じる衣類です。

例えば、カシミヤのセーター、ウールのスーツ、ファーなどは、水で洗うと形崩れしたり、縮んだりしてしまいますが、ドライクリーニングだと縮むことはほとんどありません。クリーニング店は、生地や汚れに合わせて、ドライクリーニングで洗うべきかどうかを、判別しています。さらに、店舗ごとに使用する溶剤も異なっているため、仕上がり具合に差が生じることもあります。

「ドライクリーニングは油を使って洗っている」と聞くと、化石燃料に対する悪いイメージから、「ドライクリーニングは環境によくないのでは?」と思われがちですが、最近では、環境に優しいドライクリーニング方法も浸透しつつあります。

ドライクリーニング溶剤の特徴

洗濯表示にある「F」や「P」というマークは、クリーニングで使う溶剤を指定しているということを、ご存じですか。さらに、アルファベットの下にアンダーラインが付いているときは、「クリーニングのときは、優しく洗ってください」ということを意味しています。

ドライクリーニング溶剤には3種類あり、溶剤によって特徴が変わります。クリーニング店では、汚れや素材などに合った溶剤を、使い分けています。クリーニング店によって使用している溶剤が異なるため、どのタイプの溶剤を使っているのかを確認してみると、安心です。

それぞれの溶剤の特徴と、洗える素材などについて、見ていきましょう。

  • パークロロエチレン(テトラクロロエチレン)
  • フッ素系溶剤
  • 石油系溶剤

パークロロエチレン(テトラクロロエチレン)

パークロロエチレン(テトラクロロエチレン)は、比重が1.63で、ドライクリーニング溶剤の中でも、油汚れを落とす効果が最も強力なのが特徴です。

クリーニングのときの「叩き」や「もみ」に強く、短時間で洗浄・乾燥ができるため、汚れがひどくて目立つ衣類などにおすすめですが、柔らかい風合いの素材や、スパンコールのついた衣類などには不向きです。

パークロロエチレンは、有害物質に指定されており、微量の排出も規制されています。

フッ素系溶剤

フッ素系溶剤は、比重が1.55で、パークロロエチレンの次に比重が高いため、洗浄時間を短くすることができます。油汚れを落とす効果は弱く、口紅や油性インクなどの汚れが付着したドライクリーニングには向きません。さらに、ボタンや樹脂素材に損傷を与える場合があるため、ビーズや装飾ボタンのついた衣類には使われないケースが多いです。

フッ素系洗浄剤は、その昔「フロン」と呼ばれ、人の体に対する毒性が極めて少ない理想の溶剤として注目されたこともありましたが、1995年末に、オゾン層破壊の原因物質であるとして、国際的に製造が禁止され、代替フロン(HCFC-225)の製造も2019年末に終了しました。

石油系溶剤

石油系溶剤は、日本で最も普及している溶剤で、比重が0.77~0.82と、3種類の中で一番小さく、油汚れを落とす力も低いため、デリケートな素材の衣類に使われています。

おしゃれ着などの洗濯表示によく見られる「ドライ&セキユ系」マークは、石油系溶剤を指しています。石油系溶剤が指定された衣類の中には、石油系溶剤以外の溶剤で洗っても問題ないものも多数あるようですが、一部の衣料メーカーは、他の溶剤で洗えるにもかかわらず、一番優しい溶剤という理由から、「ドライ&セキユ系」マークを付けていることもあるようです。

ドライクリーニングのメリット

ドライクリーニングをすると、衣類がパリッと仕上がります。特にスーツの襟元のラインが格好良く決まるため、「できるビジネスパーソン」を演出するには、最適です。ドライクリーニングのメリットは、以下の通り

  • 衣類の形が崩れにくい
  • 油汚れに強い

衣類の形が崩れにくい

衣類の種類にもよりますが、自宅の洗濯機で水洗いすると、形が崩れて縮んでしまうことがあります。例えば、カシミヤのセーターなどの毛製品やレーヨンのブラウスなどは、水洗いすると縮んでしまい、けば立ってしまいます。お気に入りのセーターが縮んで着られなくなるのは、悲しいですよね。

ドライクリーニングは、水を使わずに洗濯するため、縮んだり、形が崩れたり、色落ちしたりしやすいウールのスーツ、カシミヤのセーター、シルクのドレスも気兼ねなく洗濯できます。中でも、カシミヤのしっとりとした風合いは、ドライクリーニングをすることで長持ちします。

油汚れに強い

衣類に付着している油汚れは目に見えないのですが、結構あります。人間の体から出る皮脂汚れの他、排気ガス、大気の汚れから生じるすすやホコリにも、油は含まれています。

ドライクリーニングは、油汚れに強い効果を発揮します。油染みのほか、油性ペン、ボールペンのインク、口紅、ファンデーションなど、水洗いでは落とせない油性の汚れを落としてくれます。

ドライクリーニングのデメリット

ドライクリーニングのデメリットは、以下の通りです。

  • 水溶性の汚れは落ちづらい
  • 環境汚染

水溶性の汚れは落ちづらい

ドライクリーニングは、油で洗っているので、油汚れには効果を発揮しますが、汗、果汁、しょうゆ、清涼飲料水、アルコールなどの水溶性の汚れには、あまり効果がありません。

例えば、サマーウールのスーツは、ドライクリーニングすると皮脂などの油汚れは落ちますが、汗染みには威力を発揮できません。そこで、補足として、汗抜きクリーニングを行うことになります。

汗抜きクリーニングとは、ドライクリーニングの一種で、ドライクリーニングの溶剤の中に、汗抜き用の特殊な洗剤と水分を、一定量加えて洗います。汗抜きクリーニングを行うことで、汗による染みや黄ばみ、悪臭、繊維の劣化などを防ぐことができ、スーツや制服などの大切な衣類を、長く快適に着続けることができます。

環境汚染

ドライクリーニングに使用している石油系溶剤は、環境汚染の観点から、捨てることができません。溶剤を排水してはいけないことは法律で定められており、溶剤管理が義務付けられています。クリーニング店は、溶剤をフィルターでろ過し、汚れを取り除いて、キレイな状態に戻してから、繰り返し使っています。つまり、何か月も同じ溶剤を捨てずに何度も使い回している、というわけです。当然、しっかりした管理をしないと、溶剤はすぐに汚くなってしまうため、品質管理には細心の注意を払っています。

ドライクリーニングをした後、洋服から嫌な臭いがしたり、色移りが発生したり、汚れが落ちていなかったりするのは、汚れたドライクリーニング溶剤が原因です。仮に、ドライクリーニングをしたばかりのスーツから嫌な臭いがした場合は、溶剤の管理が行き届いていないと判断して、店舗を変えるなどの対応を考えた方が良いでしょう。

ドライクリーニングマークがある衣類は自宅で洗濯可能?

「ドライクリーニングマーク」は、「ドライクリーニングをしても大丈夫ですよ」という意味なので、洗濯するときは「絶対にドライクリーニングをしなければならない」ということではありません。さらに、「ドライクリーニングマーク」に加えて「水洗い可マーク」があれば、自宅でクリーニングすることができます。

また、「ドライクリーニングマーク」の他に「水洗い不可マーク」が付いていたとしても、ポリエステル、レーヨン、麻、レースなどの素材は、自宅でクリーニングできる場合があります。

自宅で洗濯する場合、ドライクリーニング対応の特別な洗剤などは不要です。「エマール」などの市販のおしゃれ着用洗剤で、十分対応できます。ドライクリーニングマークのついた洋服は、デリケートで、強い力が加わると傷んでしまうこともあるため、絡まり防止に必ず洗濯ネットを使いましょう。

自宅での洗濯の方法は、「洗濯機洗い」か「手洗い」の2つから選んでください。きれいにたたんで、洗濯ネットに入れて、洗濯機の弱水流コースで洗うか、洗面器に水を張り、5分ほど優しく押し洗いします。

洗濯終了後、衣類は手で絞らないでください。きつく絞ると、繊維が縮み、固くなってしまう恐れがあります。洗濯機で20~30秒間脱水した後、形を整えてから、陰干しします。

しかし、色落ちや形崩れ、しわなどができやすくなり、風合いが劣化するため、「ドライクリーニングマーク」のある衣類を自宅で洗濯することは、あまりおすすめできません。

クリーニングに出すべき衣類

「ドライクリーニングマーク」が付いている衣類は、全て自宅で洗ってもいいわけではありません。間違った洗い方・乾かし方をすると、二度と着ることができなくなることもあります。高額なオーダーメードのスーツなど、長く着続けたい大切な洋服は、クリーニングに出した方が、色落ちせずに長持ちします。

クリーニングに出すべき衣類は、以下の通りです。

  • 水洗いできない衣類
  • 高額な衣類

水洗いできない衣類

水洗いできない衣類は、以下の通りです。

  • ウール製品
  • 革製品
  • シルク・レーヨンなどの製品
  • 特殊な装飾製品

例えば、カシミヤに5%だけシルクが混じっているセーター(混紡品)は、水に浸けたときの縮小率が、カシミヤとシルクで異なるため、風合いや形が変化する恐れがあります。

ちりめんなどの強ねん糸を使った生地、ベルベットなど毛倒れする生地、和服・和装小物、芯地を多く使っているコートやジャケット、特殊な飾りが付いているドレスやワンピースなども、デリケートで傷みやすいため、クリーニングに出すことをおすすめします。

高額な衣類

ブランド品のダウンジャケット、コート、オーダーメードのスーツ、ウェディングドレス、パーティドレスなどといった高額な衣類は、クリーニングを利用することで、長持ちすることがあります。高級品やブランド品を取り扱っているクリーニング店にお願いすると、色あせたスーツが、新品のような風合いに戻るケースもあるようです。

高額な衣類のクリーニングとあって、丁寧に仕上げてくれるため、お値段も割り増しになっているケースが多いのですが、ブランド品をたくさん持っている方や、大切な衣類を長持ちさせたい方は、検討してみてください。

まとめ

ドライクリーニングについてまとめてみましたが、「ドライクリーニングマーク」の元々の意味を勘違いしていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。さらに、マークが付いていても自宅で洗濯できるなんて、目からうろこですよね。しかし、ブランドの洋服や高額なダウンジャケットなどの大切な衣類を長持ちさせたいなら、やはりプロにお任せするのが無難です。

宅配クリーニング「ラクリ」のドライクリーニングは、臭いのきつくない溶剤をはじめ、肌や環境に優しいEM菌の洗剤などを積極的に取り入れ、丁寧に仕上げてくれます。しかも、高級品でも追加料金はかかりません。高品質のクリーニングを、日常に取り入れてみませんか。

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